スポーツ難治性疼痛外来 intractable-pain
スポーツ難治性疼痛外来とは
総説整形外科の痛みの治療は非常にシンプルです。痛みをとりのぞき、身体機能を維持回復させることにより、自分の目標とする生活(仕事やスポーツも含む)へ戻ることです。アスリートであれば競技へ、一般の方であれば日常生活への復帰を目指します。
しかし整形外科疾患の中には非常に長く痛みが続くものがあります。
骨折のように手術をしなければいけない訳ではない。
ただ痛いことが問題になる。
それが長く続くものを難治性疼痛といいます。
スポーツ整形外科・難治性疼痛外来ではそのような疾患を主に扱います。
また当院での診療の主軸に当たる外来になります。
治療について
足底腱膜炎(足底筋膜炎)や膝蓋腱炎、テニス肘(外側上顆炎)、肩石灰性腱炎などはその代表的なものですが、ただ様子をみるだけで、痛みを取る治療は従来積極的に行われてきませんでした
しかし、ここ最近、体外衝撃波やPRP療法といった先端的な治療が日本国内でも行われるようになってきました。
またそこには超音波エコーによるリアルタイムでの診断技術の進歩も大きな影響があり、さらにはエコーを用いた簡易的な外来手術(エコーガイド下インターベンション)やハイドロリリース・筋膜リリースといった手技が痛みの治療に用いられるようになってきました。
当院ではこれらの治療を難治性疼痛で悩む多くの方に提供したいと考えています。
リハビリテーション
痛みを引き起こす原因となった身体機能の低下を見つけ出し、機能改善を図っていきます。
また機能回復に伴う痛みの改善も期待できます。慢性腰痛・肩関節周囲炎などリハビリテーションが主な治療となる疾患も数多くあります。
認知行動療法
長く痛みに悩まされている方の中には、精神面や生活面で大きな影響が出てくる方がいます。塞ぎ込んでうつっぽくなったり、仕事を休職するような方もいます。痛みという感覚は、受け取る際の思考や感情に多く影響を受けます。痛みが発生している時、どのような心の働きがあるのか、またそれらを望ましいものに変化させるために当院では臨床心理士によるカウンセリングを提供しています。
認知行動療法は直接的な治療ではありませんが、痛みに対して上手に対処できるようになることは非常に重要です。
我々はマインドフルネスをベースに、第3世代の認知行動療法や様々な心理的手法を用いてカウンセリングを行っています。