体外衝撃波疼痛治療 shock-wave
体外衝撃波疼痛治療とは
圧力波の一種である衝撃波を体外(皮膚の上)から患部に照射し、慢性的な痛みを改善する治療法です。
衝撃波は骨とそれ以外の組織の境目に集まるので、腱の付着部など骨に隣接した組織の障害に有効です。
また痛みを和らげるだけでなく、離断性骨軟骨炎や疲労骨折などの骨性疾患に対して治癒を促す効果も認められています。
体外衝撃波は、痛みを感じる自由神経終末を変性させ、痛みを伝える物質を減少させることによって早期の除痛効果を発揮します。
また、組織再生因子の増加や血管の再生を促進させたりすることで組織の修復を促し、痛みを改善させます。

有効な疾患
腱の付着部炎だけでなく、腸脛靱帯炎などのランニング障害や、変形性膝関節症の痛みなどにも効果が期待できます。
足部 | アキレス腱付着部炎、アキレス腱炎、足底腱膜炎 |
---|---|
膝・下腿 | 腸脛靱帯炎、シンスプリント(脛骨骨膜炎) |
肘 | テニス肘・ゴルフ肘(上腕骨外側上顆炎) |
骨折・軟骨損傷 | 離断性骨軟骨炎、疲労骨折、骨折遷延治癒 |
その他 | 石灰性腱炎 変形性膝関節症など |
保険適応
難治性足底腱膜炎のみ保険適応です。
その他の疾患は保険が適応されません。
※治療費に関しては下記でご覧下さい。
体外衝撃波疼痛治療の特徴
当院では厚生省の認可をうけている小型の体外衝撃波疼痛治療装置DUOLISを導入しています。
【治療の特長】
1回の治療時間は15分程度と短くなっています。 外来通院で治療が可能です。 コンパクトなハンドピースを用いて治療するので、どの部位でもリラックスした姿勢で治療が可能です。
【副作用やリスクについて】
起こりうる有害事象は以下の通りです。多くのものは一過性かつ症状も軽微で、数時間から数日で軽快します。
- 治療中および治療後の疼痛
- 衝撃波照射部位の腫脹
- 衝撃波照射部位の斑状または点状出血
- 感覚異常、知覚低下、神経痛、その他の神経障害
- 湿疹
- 腱、腱膜の断裂
- 衝撃波誤照射による組織損傷
- 骨の異常増殖
治療の流れ
体外衝撃波の治療は完全予約制です。
お電話もしくは受付にてご相談ください。
【診療】
医師の診察を受けていただき治療の適応かどうかを判断します。診察の結果、体外衝撃波の適応がある場合、治療の計画を立てていきます。
【体外衝撃波治療実施当日】
うつ伏せやイスに座った状態など、リラックスした姿勢で治療が受けていただきます。
治療中は痛みのある場所を確認しながら行います。
多少の痛みを伴いますが、痛みのある場所が病変なので、逆に痛みがない場合は有効な位置に照射されていないということになります。
照射する衝撃波の強さは痛みが辛くない程度に微調整を行います。
およそ15分程度で照射終了となります。
※これを2週に1回行い、必要に応じ3〜4回繰り返します。
※その後は医師の指示により4週後に治療効果について診察します。
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足底腱膜炎の診察 視診・触診編
料金表
項目 | 料金 | |
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保険適応 |
難治性足底腱膜炎 |
3割 ¥15,000 |
照射3〜4回分の料金となります。 |
※初診料・再診料・検査料は別途かかります。 |
|
保険外診療 |
その他の疾患 |
¥8,800(税込) |
照射1回分の料金となります。 |
※診察料・検査料は別途かかります。 |